パーキンソン病と宣告されて、本を読んで情報を手にしたいあなたへ
自分の病気を知るため、治療のために本を読みたいと考えるのはとても良い事です。
病気を知らなければあらぬ不安に振り回されますし、治療もしづらいですからね。
ところで、この手の病気関係の本は選び方を間違えると損をする可能性があります。
患者の不安をあおるような本があったり、患者が分からないような言葉で書かれている本があったりするからです。
ここではパーキンソン患者のための本の選び方をご紹介します。
◆パーキンソン病患者の書いた本(闘病記)を選ぶ場合
ここでは闘病記にパーキンソン病患者の書いた本、パーキンソン病患者を扱った本をご紹介します。
闘病記については、ご自身の立場に近い人、元気をもらえそうな人、気になる人の本を選ぶと良いかと思います。
闘病記系を探したところ、コミック形式のものや有名どころの本もあったのでこちらをご紹介しますね。。
・漫画家、パーキンソン病になる
コミック形式で書かれているので、マンガになれている方は読みやすいです。
マンガですので、とっつきづらい病気の症状、治療法なども分かりやすいでしょう。
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で世界的に有名になった俳優、マイケル・J・フォックスの自叙伝。
若年性パーキンソン病になった彼の生き方が書かれています。
若年性パーキンソン病でマイケル・J・フォックスが好きな方は是非お読みください。
なお、闘病記の内容をそのまま実践してもあなたがうまくいくとは限りません。
ですから、闘病記は参考程度にして、病気・炎症の検査や治療は医師と相談もしくは治療について書かれた本で勉強してください。
◆パーキンソン病を知るために本を選ぶ場合
現在は病気を知るためにネットも使えますが、ここではより信頼できる本の情報を紹介します。
なお、病気を知るための本を選ぶ場合の注意点をご紹介します。
0. ご自身の目的にあった本を選ぶ
病気の事、治療、症状、検査だけを知りたいでしょうか?
ドーパミン、レボドパなどの話や手術の話も知りたいでしょうか?
それとも日常生活についても知りたいでしょうか?
目的次第で選ぶ本が変わります。
1. 医師が係った本を選ぶ
個人で書いた本もあると思いますが、病気に詳しい医者が書いていなければ、もしくはそのような医者が監修していなければその本の信頼性は低いです。
パーキンソン病患者の炎症の治療や検査については信頼できるところから情報を集めましょう。
パーキンソン病患者を何年も診察しているような、医者が書いた(もしくは監修した)本を選んでください。
2. 2,000円前後の本(患者向けの本)を選ぶ
2,000円前後というのは大よその目安ですが、あまり高価な本は病院関係者向けの本である場合があります。
医療系の本はとても詳しく書かれていて勉強になりますが、医療を知らない一般人には理解できない話が多いです。
ですから、「値段が高いからきっと良いことが書かれているに違いない」と考えずに千数百円、二千数百円くらいの「患者向けの本」を選んでください。
・順天堂大学が教えるパーキンソン病の自宅療法
パーキンソン病の方に必要な情報が一まとめになっている本です。
少し古い本ですが、これがあると生活しやすいでしょう。
・パーキンソン病のことがよくわかる本
タイトル通り、基本的な事が書かれている分かりやすい本です。
・図解 よくわかるパーキンソン病の最新治療とリハビリのすべて
パーキンソン病はリハビリで症状がかなり変わります。
ぜひお読みください。
なお、最新情報を得るために個人的にお薦めしたいのが、パーキンソン病を患う患者が集まる、全国パーキンソン病友の会に入会して会報を読むこと。
パーキンソン病友の会も大きな組織ですから、患者会にいると必要な情報は手に入れやすいですよ。
◆パーキンソン病とうまく付き合うために本を選ぶ場合
パーキンソン病は生活が大変になる病気ですが、工夫次第で震えや動けない状態を減らすこともできます。
情報次第、便利グッズ次第で大きく生活が変わります。
そこで、パーキンソン病患者でも安心して活動ができるようになるようになるヒントが書かれている本をご紹介します。
パーキンソン病の方の一部は、音楽を聞くと身体が動きやすくなります。
仕事中に身体が止まるようなことが多い方、歩行中に止まる事が多い方は、このCDを聞きながら行動すれば、状況が改善するかもしれません。
・パーキンソン病はこうすれば変わる-日常生活の工夫とパーキンソンダンスで生活機能を改善
生活の工夫が書かれている本です。DVDもついているので、生活改善を実践しやすいですね。
◆就職等の社会活動、今後の生活を考えるために本を選ぶ場合
難病患者に共通の話題でもありますが、周りとの付き合い、先生との相談、就労、生活支援など。
どのようにすれば自分の生活が良くなるか、考慮する必要があります。
生活改善はともかく、就労や周囲との付き合いが書かれているパーキンソン病患者のための本は2017年4月現在、ほぼ見当たりません。
しかし、難病患者全体に対して、
「どのようにすれば、病気を受け入れられるか」
「どのように医師と係ればよいか」
「困った時の各場面で、いったいどこに相談すればよいか」
等が書かれている本があるのでご紹介します。
自著の「難病患者の教科書」です。
難病患者が生活し、就労し、病気を気にせず生きていくために必要な情報をまとめたものがなかったので、多くのスペシャリストの力を借りてを得て完成した本です。
合計65人の専門家に話を聞き、50冊以上の本を読み、431日かけてようやく完成しました。
難病のある方が利用できる制度や、周囲の方々への相談方法、協力の求め方もまとめているます。ご自身の生活を向上させたい場合は書籍をご確認ください。
もちろん、(私の知っている限りそんな本はありませんが)他の書籍で難病患者が利用できる制度や周囲への相談の仕方が書かれている本があれば、この本は必要ありません。
今回の情報を参考にしてご自分に役立ちそうな本を選んでくださいね。
あなたの生活が少しでも良くなる事を願っています。