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医師から潰瘍性大腸炎だと宣告されて、本を読んで情報を手にしたいあなたへ。
自分の病気を知るため、治療のために本を読みたいと考えるのはとても良い事です。
病気を知らなければあらぬ不安に振り回されますし、治療もしずらいですからね。
ところで、この手の病気関係の本は選び方を間違えると損をする可能性があります。
患者の不安をあおるような本があったり、患者が分からないような言葉で書かれている本があったりするからです。
潰瘍性大腸炎はクローン病、炎症性腸疾患、IBDなど、類似する病気、その分類に属している疾患などがありますが、
ここでは潰瘍性大腸炎患者のための本の選び方をご紹介します。
◆潰瘍性大腸炎患者の書いた本(闘病記)を選ぶ場合
ここでは闘病記に潰瘍性大腸炎患者の書いた本、潰瘍性大腸炎患者を扱った本をご紹介します。
闘病記については、ご自身の立場に近い人、元気をもらえそうな人、気になる人の本を選ぶと良いかと思います。
闘病記系を探したところ、電子書籍でお安く読めるものを見つけたのでご紹介しておきます。
・私の「普通」 ―潰瘍性大腸炎 ~患者を生きる~ (朝日新聞デジタルSELECT) Kindle版
・家族とともに ―潰瘍性大腸炎― ~患者を生きる~ (朝日新聞デジタルSELECT) Kindle版
なお、闘病記の内容をそのまま実践してもあなたがうまくいくとは限りません。
ですから、闘病記は参考程度にして、病気・炎症の検査や治療は医師と相談もしくは治療について書かれた本で勉強してください。
◆潰瘍性大腸炎を知るために本を選ぶ場合
病気を知るためにインターネットを使うやり方もありますが、ここではより信頼できる本の情報を紹介します。
ここでは病気を知るための本を選ぶ場合の注意点をご紹介します。
0. ご自身の目的にあった本を選ぶ
病気の事だけを知りたいでしょうか?
それとも日常生活についても知りたいでしょうか?
目的次第で選ぶ本が変わります。
1. 医師が係った本を選ぶ
個人で書いた本もあると思いますが、病気に詳しい医者が書いていなければ、もしくはそのような医者が監修していなければその本の信頼性は低いです。
潰瘍性大腸炎患者の炎症の治療や検査については信頼できるところから情報を集めましょう。
潰瘍性大腸炎患者を何年も診察しているような、医者が書いた(もしくは監修した)本を選んでください。
2. 2,000円前後の本(患者向けの本)を選ぶ
2,000円前後というのは大よその目安ですが、あまり高価な本は病院関係者向けの本である場合があります。
医療者のための本はとても詳しく書かれていて勉強になりますが、医療を知らない一般人には理解できない話が多いです。
ですから、「値段が高いからきっと良いことが書かれているに違いない」と考えずに千数百円、二千数百円くらいの「患者向けの本」を選んでください。
もし医療者向けの高額な本を選ぶにしても、「患者にもわかりやすい」と評判のものを選んでくださいね。
特に医療者向けの本でしたら、内容が簡単で、できれば新しいものを選ぶと良いでしょう。
(医学は日進月歩ですから)
潰瘍性大腸炎患者のための本は最近の本が少ないのですが、古いものを含めて評判のよかった本をいくつかご紹介しますね。
・潰瘍性大腸炎と上手に付き合う本―病気を理解して上手に付き合えば大丈夫
病気と付き合う豆知識なども書かれています。
・潰瘍性大腸炎 患者が本当にききたいこと―129のQ&A
この手のQ&A集は自分が気づいていなかった不安を見つけるのにも役立つのでお勧めです。
なお、最新情報を得るために個人的にお薦めしたいのが、潰瘍性大腸炎やクローン病を患う患者が集まる、IBDネットワークに入会して会報を読むこと。
IBDネットワークは大きな組織ですし、定期的に刊行物も出しているので細かい情報、新しい情報、詳しい情報はこちらの会から得た方が良いかと思います。
◆潰瘍性大腸炎とうまく付き合うために本を選ぶ場合
他の病気でも言えることですが、潰瘍性大腸炎、IBDの患者は特に食事に気を付けた方がいいです。
そこで、潰瘍性大腸炎患者でも安心して食事ができるレシピ本を紹介します。
・安心レシピでいただきます!―潰瘍性大腸炎・クローン病の人のためのおいしいレシピ125
・クローン病・潰瘍性大腸炎の安心ごはん―「おいしく食べたい!」をかなえる (食事療法はじめの一歩シリーズ)
こういったレシピを参考にして自分に合った味に調節して、潰瘍性大腸炎があっても楽しい食生活を過ごしてください。
◆就職等の社会活動、今後の生活を考えるために本を選ぶ場合
難病患者に共通の話題でもありますが、周りとの付き合い、先生との相談、就労、生活支援など。
どのようにすれば自分の生活が良くなるか、考慮する必要があります。
これらの事が書かれている潰瘍性大腸炎患者のための本は2017年5月現在見当たりません。
しかし、難病患者全体に対して、
「どのようにすれば、病気を受け入れられるか」
「どのように医師と係ればよいか」
「困った時の各場面で、いったいどこに相談すればよいか」
等が書かれている本があるのでご紹介します。
自著の「難病患者の教科書」です。
難病患者が生活し、就労し、病気を気にせず生きていくために必要な情報をまとめたものがなかったので、多くのスペシャリストの力を借りてを得て完成した本です。
合計65人の専門家に話を聞き、50冊以上の本を読み、431日かけてようやく完成しました。
難病のある方が利用できる制度や、周囲の方々への相談方法、協力の求め方もまとめているます。ご自身の生活を向上させたい場合は書籍をご確認ください。
もちろん、(私の知っている限りそんな本はありませんが)他の書籍で難病患者が利用できる制度や周囲への相談の仕方が書かれている本があれば、この本は必要ありません。
今回の情報を参考にしてご自分に役立ちそうな本を選んでくださいね。
あなたの生活が少しでも良くなる事を願っています。
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