こんにちは。浅川透です。
難病のある方のメンタルサポート、就労支援。利用できる制度の紹介をしています。
先日の北海道の大地震。
巻き込まれた方は本当に大変でしたね。
そこで今回は被災者のために、政府が緊急で発表した医療費制度や支援金の話を紹介します。
この手の支援金って、実は情報を知らない方が多く、ほとんどの方が使っていません。
実際大坂地震で、住宅の支援金を使った人は対象者の2割に満たないそうです。
ですから、ここで紹介した情報が少しでも多くの方に広がることを願っています。
【医療費について】
○地震で保険証を取りにいけない方
震災の被害で、保険証を提示できない場合。当面の間、下記を医療機関窓口に申し出ることで受診が可能となりました。
(健康保険証を提示できない場合の申出内容)
- 氏名
- 生年月日
- 住所
- 連絡先(電話番号)
- 事業所名(被用者保険、国民健康保険組合の場合)
- 組合名(国民健康保険組合の場合)
ちなみに、難病医療受給者証がない場合も同様に以下の内容を申し出れば、難病医療受給者証があるものとして病院が使えます。
(特定医療費(指定難病)受給者証を提示できない場合の申出内容)
- 特定医療費(指定難病)受給者証の交付を受けていること
- 氏名
- 生年月日
- 住所 など
(出典:札幌市役所 HP)
地震が起こった後に調子を崩した方。保険証がなくても3割負担で病院が使えます。
調子が悪かったらいつもどおりに病院に行って相談してください。
・被災で医療費の支払いにお困りの方
①震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、住宅、家財その他の財産について著しい損害を受けたとき
②世帯主が死亡し、若しくは心身に重大な障がいを受け、又は長期間入院したとき
③世帯主の収入が、事業又は業務の休廃止、失業等により著しく減少したとき
などの特別な理由があって、
・医療機関窓口での自己負担分の支払
・保険料の納付
にお困りの方。
一部負担金や保険料の減免を受けられる可能性があるそうです。
お住まいの市区町村窓口へお問い合わせください。
(出典:札幌市役所 HP)
【被災者の支援金について】
被災者生活再建支援金について
今回の地震を受けて札幌市、北広島市、厚真町では、住宅が全壊するなどの被害を受けた被災者を対象に。
1世帯あたり最大で300万円の「被災者生活再建支援金」が支給されます。
申請には「り災証明書」や「住民票」などが必要で、3つの市と町のうち札幌市と北広島市では10月初旬をメドに受け付けを始めるそうです。
ちなみに、被災者生活再建支援金の申請の仕方やその他の質問は、札幌弁護士会が被災者支援ニュースで紹介しています。
無料相談もできるので、詳しくはこちらをみてください。
https://www.satsuben.or.jp/info/shinsai/index.html
【突然の被害を受けた時に大切なのはメンタルと制度情報】
実は、今回のような天災で被害を受けた方と難病を宣告された方、大切なことは同じです。
突然の被害をうけて
「これからどうすればいいかわからない」
「今まで積み上げてきたものが…」
となった時に、被災者の心をどのようにケアするか。
使える制度をどうやって集めるか。
これが大切です。
難病者と被災者のメンタル部分は似た部分がありますが、被災者の心のケアは熊本地震の被災者の心のケアに使われたくまモンのレポートに任せるとして。
被災者のために、多くの方が協力して義援金を送るのも大切です。
そして、それよりも大切なのが、相手が使える可能性がある制度情報を教えること。
だって今回の場合を考えてもわかりますけど、地震で家が潰れた人に「支援金」の情報を教えただけで、最大で300万円ですよ?
野球のダルビッシュ選手は北海道地震で義援金を1,000万円出しました。
とても大きな金額ですが、被災者は何千人もいるので被災者一人ひとりにはそれほど影響しない額です。
もし支援金を知らない被災者に、支援金の話を伝えたら。
被災者に数百万円を寄付したと同じくらいの影響があります。
凄くないですか?
「こんな情報、被災者はみんな知ってるよ」
と思うかも知れませんが…
大坂地震のときもそうでしたが、支援金を使える人の8割以上の方が、支援金を申請せずに過ごしています。
私が普段支援している難病患者も多くの方が利用できる制度・支援を知らずに困っています。
やり方次第で解決できる問題はたくさんあるのに。
ぜひ今回の情報を広めてください。